消費税廃止各界連絡会
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マスコミ報道から : 社会保障財源 経団連「消費税10%」、日商は増税反対(08年10月3日、朝日)

 日本経団連は10月2日、社会保障費などの財源として消費税を11年度までに10%まで引き上げるよう求める提言を正式に発表。これに対し日本商工会議所は同日、年金などの社会保険方式の維持と、安易な消費税増税に反対する提言を公表した。双方の考え方の違いが浮き彫りになった。経団連は消費税率を11年度までに引き上げ、11年度の基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)の黒字化達成や、09年度から基礎年金の国庫負担割合を引き上げる際の財源に充てるよう唱えた。当面は景気回復を重視し、来年度の増税は求めていない。増税開始から5年間、年収500万円以下の中低所得者層へ消費税約1%分にあたる2.5兆円(1世帯当たり10万円)の所得税減税を行うことや、コメなどに絞って税率の5%維持も提言した。時期は明示しなかったが、法人実効税率(約40%)の10%幅引き下げも言及した。諸外国と比べ高い税率を是正するためという。経団連は、社会保障費の増大に対応するには消費税増税が不可欠としており、「10年代半ばから20年代に消費税率は15〜20%にならざるを得ない」(経団連の久保田政一常務理事)としている。一方、日商は現行の社会保険方式の維持を要求。基礎年金の将来の全額税方式化を唱える経団連と異なる立場だ。さらに日商は「消費税の安易な増税には反対」とも主張しており、年金給付を維持するための財源として年金積立金の取り崩しに言及した。日商の岡村正会頭は「消費意欲が十分回復しないと歳入減につながる恐れもある」と述べ、消費税増税は景気が安定成長軌道に回復してから行うべきだとの考えを示した。会員に大企業が多く国際競争力の強化が必要とする経団連と、中小企業を多く抱えて負担軽減が必要と考える日商の違いが主張の差となって表れた形だ。

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マスコミ報道から : 消費税率引き上げへ、麻生氏会見 15年まで毎年1%(08年9月23日、赤旗)

 自民党の麻生太郎新総裁は9月22日、党本部で記者会見し、消費税増税のタイミングについて、「経済成長がある程度続いて設備投資の意欲が出てきてから」と述べました。麻生氏は、「(経済は)全治3年と言ってきたが、そこから先に2015年ぐらいまで毎年1%ずつ上げるという流れではないか」として、2011年から2015年までに10%前後の税率まで引き上げる姿勢を示しました。増税の理由について「アメリカ型の小福祉小負担、ヨーロッパ型の高福祉高負担と比べ、日本の場合は中福祉中負担で、消費税というものに行き当たらざるを得ない」などとしました。また、解散の時期について麻生氏は「景気が悪い中で、野党が補正予算の成立に反対するというのは常識的に考えられない」とのべ、補正予算の成立を優先させる姿勢を示唆しました。総裁選の中で後期高齢者医療制度の見直しに言及した点について、「制度自体がまるまる悪いということはないが、説明がきちんとされていない」などと強調。「(制度を)廃止したら、混乱する。制度として理屈としてはわかるが感情論としては納得しにくい」と、制度への批判を“感情”論にすりかえ、制度の廃止そのものには否定的な見解を示しました。

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マスコミ報道から : 小沢民主党代表「消費税率据え置く」(08年9月9日、日経)

 民主党代表選が9月8日告示され、小沢一郎代表の無投票三選が決まった。(中略)選挙準備では9日から公約つくりに本格着手する方針を表明。農家の個別所得補償制度の創設などの財源は「現時点では十分ある」と述べ、政府支出のムダ減らしを徹底すれば消費税絵いつの引き上げは不要との認識を示した。一方で「いろいろ全部やってみて、そのうえで将来的に税制全体で考えていけばいい」とも語り、政権奪取し、改革を実行した後の増税の可能性に含みを残した。

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マスコミ報道から : 消費税引き上げの是非「年内に結論を」伊吹財務相

伊吹文明財務相は9月3日午前に開いた財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の会合で、「恒久税法そのものを年内に作るべきだ」と述べ、安定財源を確保するため年末の税制改正で消費税率引き上げの是非について結論を出し、税制改正案をまとめるべきだとの考えを示した。

マスコミ報道から : 福田首相が消費税増税に執念(08年8月2日、記者会見の報道から)

福田首相は1日、記者会見で財政再建と消費税率引き上げについて問われたのに対して、「財政再建を考えた場合、消費税なくして財源は考えられず、国民の安心できる社会ができるのだろうか。税率引き上げはいつ実現、実行するか様々な意見がある。しっかりと議論する。消費税を今後どのようにするか、きちんと道筋を立てていく。」

マスコミ報道から : 消費税増税ねらい 政府税調、論議開始(08年7月23日、赤旗)

 政府税制調査会(首相の諮問機関)は7月22日、企画会合を開き、消費税増税を含む税制の「抜本的な改革」の議論をスタートさせました。会合後の記者会見で香西泰会長は、同税調の課題として「税と社会保障は逃げられないテーマだ」と強調しました。 政府税調は昨年11月の答申で、「消費税は、社会保障財源の中核を担うにふさわしい」と言及。「(社会保障費を)消費税率を引き上げていくことによって賄うとの姿勢を明らかにすること」を求めています。香西氏の発言は、今年11月にもとりまとめる予定の09年度税制「改正」に向けた答申で、消費税について、いっそう踏み込む方向を示唆したものです。一方、香西氏は消費税率の上げ幅や、増税の時期を答申に盛り込むことについては、「最後は政治的決断。国会の決議になる」とのべ、言及をさけました。

マスコミ報道から : 与謝野氏、消費税率引き上げの必要性強調…YIES講演(08年7月18日読売)

 自民党税制調査会小委員長の与謝野馨・前官房長官は17日、東京・丸の内のパレスホテルでの読売国際経済懇話会(YIES)で講演し、「『福祉はいっぱいやる。消費税はやる必要はない』とウソをついたら、かえって信頼が失われる」と述べ、社会保障費を賄うためにも、消費税率引き上げが必要だとの考えを強調した。
 2009年度税制改正については、「こんな(衆参で多数派が異なる)国会だから、来年から消費税を上げるというのは現実的ではない。しかし、税制の抜本的な議論を始め、国民的な議論が始まっていくのが大事だ。現実を直視するのが大事だ」と指摘し、将来の消費税率引き上げへの道筋を付けておくべきだとの立場を示した。
 一方、日銀の金融政策に関しては、「金利を上げたほうがいい。預金者はせっかく預金しているのに、分け前を十分受けていない」と語った。

マスコミ報道から : 消費税上げは不可避=「決断の時期」と強調−福田首相(08年6月18日、時事)

 福田康夫首相は17日午後、都内で主要8カ国(G8)通信社のインタビューに応じ、消費税について「日本は世界有数の高齢化社会だ。その国が5%でやっている。だからこれだけ財政赤字を背負っている。その辺のところを決断しないといけない。大事な時期だ」と述べ、税率引き上げは不可避との認識を表明。決断の時期を探っていることを示唆した。
 今秋の税制抜本改革では、首相が打ち出した道路特定財源の一般財源化の具体化が課題となる。加えて、基礎年金の国庫負担割合を3分の1から2分の1に2009年度から拡大するため、消費税を含む幅広い検討が必要となる。首相の発言は消費税増税を排除せず、本格的に議論する意向を示したものだ。
 首相は同時に、「国民世論がどう反応するか一生懸命考えている」と述べ、世論の動向を慎重に見極める考えも示した。首相は一般財源化に当たって、少子高齢化や環境問題への対策を重視するとしている。首相としては、こうした方針を貫くことで消費税上げに国民の理解を得たい考えとみられる。

マスコミ報道から : 消費税 論議加速、社会保障財源を口実に、自民財革研 「不退転の決意」(08年6月16日、赤旗)

 自民党は今月下旬にも税制調査会(会長・津島雄二元厚相)の総会を開き、二〇〇九年度税制改革に向けた議論を本格化させます。焦点は消費税増税問題。「社会保障費の自然増をこれ以上削減するのは限界」「安定した社会保障財源を」との言い分で、自ら推進してきた社会保障切り捨ての責任を不問にし、消費税増税論議に流し込む戦略です。
 自民党内では、税制調査会に先立ち、増税論者の与謝野馨前官房長官が会長を務める財政改革研究会(財革研)が「二〇一〇年代半ばまでに消費税を少なくとも10%程度まで引き上げる」とする提言をまとめ、福田康夫首相に申し入れました。政府の経済財政諮問会議が今月下旬に決める経済財政運営の基本方針「骨太の方針2008」や、政府・与党の税制論議に反映させるためです。
 提言は「社会保障制度を堅持するための安定財源を確保すべく、税制の抜本改革に不退転の決意で取り組む」と、かつてない表現で消費税増税を迫っています。与謝野氏は「七月ぐらいになったら一度自民党の関係者全員が集まって、どうするのか相談を始める」(五日の講演)と党を挙げて推進する立場を示しています。
 今後の社会保障の給付と負担などを議論している政府の社会保障国民会議の結論がまとまっていないこともあり、福田首相は財革研の提言内容に「今後の経済情勢も見極めないといけない」と“慎重”姿勢をみせています。しかし、額賀福志郎財務相は十三日の記者会見で提言内容を「きわめて大事な政治課題」と積極的に評価。「税制抜本改革では、消費税率の引き上げをはじめ、法人税や所得税などを総合的に議論して、当面やることと中長期的に取り組むことを国民に示すことが政治家や政府の役割だ。そういうことに真正面から取り組むべきだ」と述べ、消費税増税を正面から議論する考えを示しました。
 自民党内では、中川秀直元幹事長など「構造改革」路線の継承を掲げるグループがあります。小泉「改革」路線をいっそう進め、国民には痛みを押し付ける一方、大企業には優遇政策を進めて“経済成長”をはかろうという立場です。
 同じグループの中堅・若手議員らは「消費税より、税金の無駄遣いに徹底的にメスを」と主張していますが、「将来的に消費税税率を引き上げる必要性は否定しない。消費税を福祉の財源に充てることのメリットも理解」とする提言をまとめ、福田首相に申し入れています。減税に次ぐ減税でもうけをあげる大企業ではなく、国民に負担をかぶせる発想では自民党内に違いはありません。
 NHKの世論調査(六―八日実施)では、〇九年度税制改革で社会保障財源確保のための消費税率引き上げに「賛成」は22%。これに対し「反対」は51%にのぼっています。「社会保障財源」を消費税増税の口実にしても、国民との矛盾は避けられません。
●民主幹事長 「議論避けられない」
 民主党の鳩山由紀夫幹事長は十五日のNHK番組で、後期高齢者医療制度に代わる同党の対案として公費増額を掲げていることに関して、「増税の議論はいつかは避けられないと思っている。しかし、その前に徹底的に歳出の削減に努めることを国民に現実の姿として映し出さなければならない」と述べ、将来的に消費税増税を求めていく立場を示しました。
 鳩山氏は「高齢者にはこれ以上の負担はさせられない。現役世代の保険料負担には限界がある。一方で、医療費が抑制されている。何らかの形で財源を見いだすとなれば、当然、税の部分であることは間違いない」と指摘。ただ次期衆院選では「無駄遣いをなくす方向でいく」と述べ、消費税率5%の現状維持という方針は変えない考えを示しました。

マスコミ報道から :  消費税率を少なくとも10%程度まで上げる必要=自民党財革研(08年6月12日、朝日)

自民党財政改革研究会(会長:与謝野馨前官房長官)は11日、増大する社会保障の安定財源を確保するために、2010年代半ばを目途に、現行5%の消費税率を少なくとも10%程度にまで引き上げる必要があるなどとする提言をまとめた。
 現行の消費税を社会保障税(仮称)に改組し全額社会保障給付に充てる目的税化を提言。引き上げ時期こそ明言を避けたが、2010年代半ばに必要となる増税幅に踏み込んだ。
 また、引き上げに当たっては、「経済への影響を極小化する観点から段階的な実施も考えられる」としたほか、検討課題として、(1)低所得者の負担増に配慮した軽減税率の取り扱い、(2)格差拡大への対応から、高所得者に対する所得課税の強化や資産課税の強化──を挙げた。地方税に関しても、「地方消費税の充実や地方法人課税のあり方の見直しなどにより、税源の偏在が小さく、税収が安定的な税体系を構築する必要がある」としている。
 また提言では、足元の経済情勢が一段と厳しさを増すなかで、「高成長シナリオ(2011年度にかけて名目成長率が3.3%程度に上昇)の達成は困難になりつつある」と見通す一方で、財政健全化の「一里塚」である基礎的財政収支(プライマリーバランス)黒字化など財政見通しは「楽観を許されない」と指摘。2011年度のプライマリーバランス黒字化のために政府・与党が定めた歳出改革を継続したとしても「相当規模の要対応額が残る」と危機感を示している。
 そのうえで、プライマリーバランス黒字化後の財政健全化目標として「2010年代半ばにおける債務残高対GDP比の安定的引き下げ、2020年代初頭を目途とした利払い費を含む財政収支均衡」を堅持して、歳出・歳入一体改革に取り組むことが重要とした。
 提言は秋の抜本税制改革に向けて、問題を直視し正面から取り組む狙いで取りまとめたとみられる。消費税の社会保障目的税化など基本理念は同研究会が2007年11月にまとめた中間報告に網羅されているが、その後の経済・財政情勢は厳しさを増しており、提言でも「責任政党として、社会保障制度を堅持するための安定財源を確保すべく、税制の抜本改革に不退転の決意で取り組むべきである」と、強い政治の意思を求めている。
 園田博之座長(政調会長代理)によると、提言内容は12日には福田康夫首相に報告する予定。提言に盛り込まれた税制改革項目は7月にもスタートする自民党税制調査会で具体的に検討される見通しで、歳入改革の議論が近く本格化する。 


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