マスコミ報道から : 財界からの露骨な要求と消費税増税【しんぶん赤旗2013/7/16付】
経団連が10日、「日本再建戦略に基づく税制措置に関する提言」を発表。6月に閣議決定した「成長戦略」に基づき、財界の税制要望をまとめたもの。
「提言」は、法人税と法人住民税、法人事業税を合わせた法人実効税率について、「立地競争力を強化し、内外の企業による投資を促進するため」に「引き下げが不可欠」と断言。現行約38%の税率を、最終的には「約25%まで引き下げるよう」求めた。そのうえで、「要件を付することなく、使い勝手のよい簡素で普遍的な」投資減税を行うよう求めた。
現状でも、日本の大企業は法定の約38%より低い水準しか法人3税を負担していない。税引前当期純利益の大きい600社の8年平均で32・3%にしかすぎません。研究開発減税や「海外子会社配当非課税制度」など、大企業・多国籍企業ほど利用しやすい優遇税制があるから。この上、さらに手厚い大企業減税を財界は求めている。
一方で、消費税については、「消費税率の10%までの引き上げを着実かつ円滑に実施すべきである」と当然視し、その名目として「成長基盤の確立」を掲げた。消費税増税はもはや、「財政再建」や「社会保障の拡充」のためではなく、企業の「成長基盤」を確立するためのものなのだ。
安倍首相は、「世界で一番企業が活動しやすい国」をめざすと宣言。そのもとで、財界の要求が露骨になってきている。
大企業の「成長」のために、消費税増税など庶民を痛めつける政治をつづけていいのか、参院選での審判が重要。
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