消費税廃止各界連絡会
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マスコミ報道から : 先行 大企業減税 出口は 消費増税(12/24・赤旗)

菅直人内閣は「社会保障改革の推進」のためとして、消費税増税を含む「税制の抜本改革」について、2011年半ばまでに成案を得る方針です。11年度税制「改正」大綱でも、消費税のあり方について「早急に検討を行う」と明記しています。法人税減税を11年度税制「改正」で先行実施したうえで、財源不足を、消費税増税でまかなおうとの考えです。(山田英明)
104条の呪縛
 野田佳彦財務相は22日の記者会見で、消費税増税を含む税制の抜本「改革」を「実施しなければいけないのは2012年度だ」と明言しました。

 野田氏はさらに、11年半ばまで「抜本改革」の成案を得たあと、「税制『改正』の議論をなるべく早い段階から進め、なるべく早く実施する」との考えを示しています。

 09年3月に自民・公明政権の下で成立した09年度税制「改正」法の付則104条には、「遅滞なく、かつ、段階的に消費税を含む税制の抜本的な改革を行うため、11年度までに必要な法制上の措置を講ずる」と明記されました。

 かつて与謝野馨財務相(当時)は、「法案に明記して法制化すれば、より強い拘束力を持つ」(09年2月18日発売の月刊誌『新潮45』)と、消費税スケジュール法制化の意味を強調していました。

 民主党政権は、自公政権時代の消費税増税路線を忠実に引き継ごうとしています。そのスケジュールは、付則104条と符合します。

 自民党の石原伸晃幹事長はNHK討論番組(19日)で、「税と社会保障の一体改革」に向けた与野党協議について、「来年、信頼関係を取り戻して(やる)」と述べています。

 公明党は「新しい福祉社会ビジョン」(18日に発表)で「安定的な財源を確保するため、消費税を含む税制の抜本改革を行う」と明記しました。これに対し、野田財務相はさっそく、「参考にしたい」(21日の記者会見)と表明しています。

「超党派で」
 日本経団連の米倉弘昌会長は、「税制、財政、社会保障の一体改革に向けては、超党派というか与野党間での、国益・国民の利益本位の議論を尽くしていただきたい」(20日の記者会見)と期待を語っています。

 付則104条を共通の土俵にして、消費税増税に向けた民主と自民・公明の連携が一気に進む可能性があります。

 社会保障を消費税増税の口実にしていますが、付則104条は「法人の実効税率の引下げ」を明記。大企業減税のために消費税を増税する本音が見えています。