消費税廃止各界連絡会
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マスコミ報道から : 民主『社会保障と税』論議加速 公明巻き込み 政権安定狙う?(東京新聞〈スコープ 10/23〉)

政府・民主党が、社会保障制度と消費税を含む税制改革についての論議を加速させようとしている。菅直人首相が強調する「先送りしてきた課題を次の世代に先送りしない」との決意を示すとともに、公明党を議論に巻き込み、政権運営の安定につなげる思惑がある。今月末に政府・民主党の検討会議が発足する見通しだが、鬼門の消費税の扱いをめぐり、難航しそうな雲行きだ。
 政府・民主党の狙いは、少子高齢化を踏まえ、介護や年金、医療、子育ての将来像と、消費税を含めた財源について明確な道筋を示すことだ。
 民主党では「税と社会保障の抜本改革調査会」(会長・藤井裕久元財務相)が発足しており、政府・党の検討会議と連携して議論を進め、来年の通常国会中に骨格を提示。与野党協議を呼び掛ける方針だ。
 強く意識しているのは公明党。ねじれ国会克服に向けて、政策面での連携を深めるきっかけにしようとしている。政府内には「公明党は福祉政策に重点を置いており、与野党協議に乗る可能性はある」(政府関係者)との期待感は強い。
 ただ、与野党協議の前提として、解消しなければならないのが、消費税の扱いをめぐる政府と党との「温度差」(同)だ。
 党側は「税と社会保障の改革は一体」として、消費税についても積極的に議論する構え。藤井氏は「消費増税分は社会保障に限定すべきだ」と、早くも増税に言及している。与党として責任ある議論を示す狙いがあるとみられる。
 これに対し、政府は、社会保障充実の議論を先行させる考え。最終的に消費税論議は避けて通れないとしても「あくまで社会保障改革の道筋がついた後」(政府筋)との立場をとる。
 夏の参院選で首相が唐突に消費税に言及し、惨敗した苦い経験があることに加え、消費税論議が先行すれば公明党が拒絶反応を示す恐れが強いためだ。社会保障改革で公明党と合意できれば、財源確保策として自然に消費税論議に入る流れもできる。
 こうした温度差は、議論を進める上で無視できない不安要素だ。
 首相周辺は「溝を埋めないと、検討会議が混乱する」と懸念を隠さない。