マスコミ報道から : 日本、消費税上げ11年度財政再建を IMF声明(10年5月20日、産経)
国際通貨基金(IMF)は19日、日本経済についての声明を発表し、2011年後半には物価上昇率がプラスに転じるとの見方を示した。また、旺盛な外需を受け、10〜11年の経済成長率が約2%と見込まれるとし、「11年度には財政再建をスタートし、消費税率を徐々に引き上げていく必要がある」と提言した。声明は、IMF代表団が10〜19日の日程で行った政府・日銀、民間部門代表との年次協議の結果として公表された。IMFのジョン・リプスキー筆頭副専務理事は同日、都内で会見し、国債の金利が低位で安定するなど、「日本には時間的な余裕がまだ数年単位である」と指摘した。ただ、「信頼性ある財政再建計画を策定し早期に実施することが、投資復活と経済成長につながる」と述べ、消費税率引き上げと法人税率引き下げなどを包括的かつ段階的に導入する政策を例示した。一方、金融政策については、デフレ解消のために、資金供給オペの貸付期間延長といった「緩和策をよりいっそう推し進めることも考える」とし、日銀が検討している成長分野への資金供給支援策などを評価した。